MIRS1401 管理台帳へ戻る
名称 MIRS1401 MIRS1304解体報告書
番号 MIRS1401-REPT-0001

最終更新日:2014.5.14

版数 最終更新日 作成 承認 改訂記事
A01 2014.5.14 高井、眞野、西留 初版
A02 2014.5.20 高井、眞野、西留 大沼先生
  • MIRS1304の特徴に補足追加
  • 解体手順に補足説明追加
  • 表:MIRS1304の改良箇所と目的 追加
  • 目次+

    1.はじめに


    本ドキュメントは、MIRS1304の解体報告書である。
    MIRS1304の組み立て手順書に沿って行おうとしたが、見つからなかった。
    ここで、「標準のもの」というのはMIRSMG3D MG3の標準部品のことである。

    2.全体図


    ♦MIRS1304の特徴
    MIRS1304 システム提案書より開発のコンセプトは軽量化とメンテナンス性であることがうかがえる。
    外見が長方形であり標準機と比べ約50%とほど小型化されていた。
    箱形の外装を上にあげるだけで、全ての基盤が見えるようになっておりメンテナンス性の向上がされていたが、配線はごちゃごちゃしていたためわかりにくかった。
    MIRS1304のシャーシは、コース上をスムーズに走行させるために、小型化し、速度も向上させるようにしていた。


    ♦全体

    Fig2-1.外面上部

    Fig2-2.側面

    Fig2-3.後面

    Fig2-4.下部

    Fig2-5.内部上面

    Fig2-6.内部前面 このように、基盤は一目で見れるようになっていた。


    3.解体手順


    以下の順に解体を行った

    1. 外面上部の解体
    2. 上部シャーシの解体
    3. 機体内部中段の解体
    4. 機体外面後部と内面下部の解体
    5. 機体外面下部の解体
    3-1.外面上部の解体
    上部と下部は蝶番2つで固定されていた。
    外面上部には超音波センサ3基とカメラ1基とコンパスセンサが設置されていた。
    これらの取り外しから行った。

    Fig3-1-1.上部 :コンパスセンサ
    :超音波センサ後
    :超音波センサ右
    :超音波センサ左
    :Webカメラ
    ♦外面上部に設置されてたボードやセンサ・モジュールの詳細


    Fig3-1-2.コンパスセンサ I2C通信を制御するためにMIRS1301とMIRS1303との共同開発(下記リンク参照)で作成したようである。
    MIRSMG3D I2Cマスターボード製造プロジェクト

    Fig3-1-3.超音波センサ後 MIRSの後方についていた超音波センサで、標準機の子機である。
    L字形の金具で固定されていた。

    Fig3-1-4.超音波センサ右 MIRSの右側についていた超音波センサで、標準機の子機である。
    L字形の金具で固定されていた。

    Fig3-1-5.超音波センサ左 MIRSの左側についていた超音波センサで、標準機の親機である。
    L字形の金具で固定されていた。

    Fig3-1-6.Webカメラ(UCAM-DLE300T) ELECOMのカメラ。金属の棒に樹脂のようなもので固定されていた。
    システム基本設計書によると、解像度をよくすることで認識対象を明確にするために標準のものとは違うものを使用している。
    以上のパーツ及びセンサを取り外し後、機体正面と側面のシャーシを解体した。

    Fig3-1-7.外面上部解体後
    3-2.上部シャーシの裏面の解体
    Fig3-1-7に写っている上部シャーシの裏面の解体を行った。
    シャーシ裏面にはモータボードが2つと配線コネクタの中継基板が設置されていた。

    Fig3-2-1.上部シャーシ裏面 :モータ制御ボードA
    :モータ制御ボードB
    :配線コネクタ中継
    ♦上部にシャーシ裏面に設置されてたボードやセンサ・モジュールの詳細

    Fig3-2-2.モータ制御ボードA エレクトロニクス詳細設計書には1枚にまとめるとあったが、標準のものが2枚あった。

    Fig3-2-3.モータ制御ボードB 上に同じ。ただし、コネクタが一部DCコネクタに変更されていた。
    この変更はMIRSMG3D モータ制御ボード改良プロジェクトによる改良であると考えらる。また、MIES1304班のMIRS1205解体の時点で片方のモータ制御ボードのコネクタがDCジャックに変更されていた。またそれ以上遡っても片方のみのコネクタ変更の記述がみつからなかったので、コネクタ変更の真意はわからない。
    3-3.機体内部中段の解体
    機体内部中段にはボードが3つあった


    Fig3-3-1.機体内部中段
    :ドータボード
    :FPGAボード
    : CPUボード

    ♦機体内部中段に設置されてたボードやセンサ・モジュールの詳細

    Fig3-3-2.ドータボード 標準のものと違った。
    エレクトロニクス詳細設計書によるとMIRS1101,MIRS1104,MIRS1105のオリジナルドータボードを参考に1枚にされている。

    Fig3-3-3.FPGAボード 標準のFPGAボードである。
    なお、MIRSMG3Sの開発に伴いいままでのFLEX10K:EPF10K10からMS104-FPGA/CVへと変更される。

    Fig3-3-4.CPUボード 標準のCPUボードである。
    3-4.機体外面後部と内面下部の解体
    上記の作業後、Fig3-4-1のようになったのでケーブルとホイールを取り外し残りの解体を行った。 内面下部にはモーターとロータリエンコーダがそれぞれ2基ずつとヒューズが1基 外部後面には電源ボードが設置されていた。

    Fig3-4-1.機体内部下部 :モータ
    :ロータリエンコーダ
    :ヒューズ

    Fig3-4-2.機体外部後面 :電源ボード

    ♦機体内部後段、機体外部後面に設置されてたボードやセンサ・モジュールの詳細

    Fig3-4-3.モータ MIRSMG3Dのモーターと 取付金具を使用していた。
    モーターの品名は、AO-8001 タミヤギヤードモーター 3633K36である。
    ギヤ比は36:1で、重量は約200kgである。

    Fig3-4-4.ロータリエンコーダ MIRSMG3Dのロータリーエンコーダであった。
    この画像には写っていないが、MIRSMG3Dの金具で取り付けられていた。
    品名は、オムロン 小型エンコーダ E6A2-Cである。質量は、約35gである。

    Fig3-4-5.ヒューズ 電源ケーブルのうちヒューズを収納するケース付きのケーブルが破損し、修復できないため、新規のケースを用意しFig3-4-5のように基盤に取り付けた、とMIRS1303書かれていたので、MIRS1304班も同じ理由でヒューズをこのように取り付けたと思われる。

    Fig3-4-6.電源ボード 標準のものであった。
    3-5.機体外面下部の解体
    機体外面下部にはタッチセンサとボールキャスターが設置されていた。


    Fig3-5-1.機体外面下部 :タッチセンサ
    :ボールキャスター
    ♦機体外面下部に設置されてたボードやセンサ・モジュールの詳細

    Fig3-5-2.タッチセンサ 標準のものであったが、その内の1つとケーブルがホットボンドでで粗くおおわれ脱着ができず新たに使用するのは不可能である。

    Fig3-5-3.ボールキャスター MIRSの前方下部に1つ固定されていた。

    4.全部品


    以下に全部品を示す。

    Fig4-1.全部品1

    Fig4-2.全部品2

    MIRS1304が標準機から改良した箇所をまとめた表を以下に示す。

    MIRS1304の改良箇所と目的
    改良箇所詳細目的
    コンパスセンサ 左側に2機搭載 機体がどこを向いているかを判断するため
    超音波センサー 左側に2機搭載 小部屋攻略時に左の壁沿いに進むため、
    冗長性を高めて測定精度向上
    モータ制御ボード 一枚のみコネクタをDCジャックに変更 接触不良や断線の防止
    上下段シャーシ,バンパー 新規のものが作成され約50%ほど小型化されていた。 小型、軽量化
    メンテナンス性の向上
    ドータボード 標準では2枚だが1枚にまとめられていた。 省スペース化、メンテナンス性向上
    Webカメラ 標準のものでなくELECOMのカメラが設置されていた 画像認識の精度向上の為

    6.所感


    MIRS1304はケーブルがまとまっていなくわかりにくかったが、基盤の管理はしやすそうであった。その為、標準機と外見はかなり違うが解体は手間取ることはなかった。ドキュメントをみても実物と違う部分があったり、実装写真がなくてわかりずらく解体報告書を書くのに手間取ってしまったので写真を多めに撮りドキュメントの管理を徹底していこうと思った。そうすれば、自分たちが機体を作成するときに見直すことができ、また、後輩たちのためにもなると思うので、分かりやすく細かいところまで見直せるようにドキュメントを作成していきたい。

    沼津工業高等専門学校 電子制御工学科